平成29年度 伊賀市立上野総合市民病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1 33 62 68 121 228 581 809 1002 404
平成29年4月1日から平成30年3月31日までに退院した患者さんを年齢階級別(10歳刻み)に集計しています。
【定義】
◆年齢は、入院時の満年齢で集計しています。
◆年齢階級は90歳以上を1つの階級としています。
【解説】
伊賀地域は高齢化率の高い地域であるため、当院でも70歳以上の患者さんの割合が66%以上を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
平成29年度はDPC準備病院であるため、「診断群分類別患者数等」は集計していません。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 3 8 14 16 20 8 1 7
大腸癌 16 22 37 47 30 13 1 7
乳癌 1 5 - 4 1 9 1 7
肺癌 - - 6 24 35 4 1 7
肝癌 - - - - 23 9 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
UICC病期分類とは…
国際対がん連合によって定められた分類です。
①原発腫瘍(がんが最初に発生した場所にある病巣)の拡がり(T)
②所属リンパ節への転移状況(N)
③遠隔転移の有無(M)
の3つの要素によって各がんをStage0~Ⅳまでに分類し、がん(癌)の進行度合いを示すものです。
※患者数が0の場合は「-」を表示しています。
【解説】
StageⅠが進行度が低く、StageⅣが最も進行した病期を表します。患者数としては、大腸がんが最も多くなっています。次いで胃がん、肺がんの順になっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 51 15.27 56.49
中等症 206 25.70 84.93
重症 37 32.76 87.11
超重症 6 23.83 80.50
不明 - - -
市中肺炎とは、普段の生活の中でかかる肺炎のことをいいます。
【定義】
◆ウイルス性肺炎や誤嚥性肺炎は含んでいません。また20歳未満の人は対象から外しています。
◆この患者数は、年齢、脱水状態、酸素飽和度、意識障害の程度、血圧等から割り出して重症度別に集計しています。
※患者数が0の場合は「-」を表示しています。
【解説】
患者数が多かったのは、中等症です。入院期間はおおよそ3週間です。つぎに軽症、重症と続いています。重症度が上がるにつれ入院期間が長くなり、平均年齢も高くなっています。市中肺炎は年齢が高くなるごとに重症化していることがわかります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 93 32.42 79.77 13.73%
その他 9 26.89 80.78 0.98%
医療資源を最も投入した疾病のICD10がI63$である症例を集計しています。
【定義】
◆発症から「3日以内」と「その他」に分けて表示しています。
◆転院については、退院先が「他の病院・診療所への転院」の患者さんとしています。
【ICD10】
死因や疾病の国際的な統計基準として世界保健機関(WHO)によって公表された国際疾病分類(ICD)の最新版
【解説】
症状が出た日から3日以内の急性期脳梗塞は、平均年齢79.77歳と高齢の患者さんが多くなっています。入院期間は約1ヶ月で、点滴等の治療やリハビリを行って退院しています。
退院患者さんのうち、13%の患者さんが他の病院等に移っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 2 101.00 33.50 50.00% 87.50
K331 鼻腔粘膜焼灼術 1 21.00 1.00 0.00% 80.00
K386 気管切開術 1 10.00 27.00 0.00% 87.00
K596 体外ペースメーキング術 1 49.00 23.00 0.00% 71.00
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 1 4.00 17.00 0.00% 81.00
内科で1番多い経皮的内視鏡下胃瘻造設術は、内視鏡を使って「おなかに小さな口」を造る手術のことで、口から食事のとれない方や、食べてもむせ込んで肺炎などを起こしやすい方に、直接胃に栄養を入れるために造設します。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7432 痔核手術(脱肛を含む)(硬化療法(四段階注射法)) 59 0.24 0.19 0.00% 65.24
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 41 1.51 4.71 0.00% 67.90
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 32 3.88 7.06 0.00% 62.44
K6335 鼠径ヘルニア手術 24 1.88 8.25 0.00% 77.46
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 16 5.06 17.81 0.00% 72.69
外科で1番多い痔核手術(脱肛を含む)(硬化療法(四段階注射法))は、脱出を伴う内痔核に対して注射による治療で痔の腫れをひかせる方法(四段階注射法)です。2番目と4番目に多い鼠径ヘルニア手術は、鼠径部の腹壁の隙間にメッシュ(人工の網)を用いて修復する手術で、腹腔鏡を用いて行う手術が2番目です。3番目に多い腹腔鏡下胆嚢摘出術は、腹腔鏡を用いて胆嚢を摘出する手術になります。5番目は腹腔鏡を用いて結腸にできた悪性腫瘍を取り除く手術です。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K597-2 ペースメーカー交換術 9 0.89 7.00 0.00% 84.67
K596 体外ペースメーキング術 3 5.67 18.00 0.00% 81.33
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 3 87.33 136.00 0.00% 80.67
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 2 15.00 15.50 0.00% 88.00
K0461 骨折観血的手術(大腿) 1 9.00 85.00 0.00% 89.00
循環器内科で1番多いペースメーカー交換術は、失神や心不全を伴う徐脈性不整脈に対しおこなうペースメーカーの交換術です。2番目に多い体外ペースメーキング術は、徐脈性不整脈で緊急性が高い場合に、恒久的ペースメーカー移植までの一時的な処置として行う手術です。3番目は、経皮的内視鏡下胃瘻造設術で、内視鏡を使って「おなかに小さな口」を造る手術です。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 4 60.50 59.25 0.00% 85.25
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 2 4.50 2.50 0.00% 69.00
K331 鼻腔粘膜焼灼術 1 0.00 15.00 0.00% 76.00
K6338 閉鎖孔ヘルニア手術 1 37.00 59.00 0.00% 89.00
K7432 痔核手術(脱肛を含む)(硬化療法(四段階注射法)) 1 29.00 28.00 0.00% 77.00
神経内科で1番多い経皮的内視鏡下胃瘻造設術は、内視鏡を使って「おなかに小さな口」を造る手術です。2番目の内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は、大腸の腫瘍(ポリープ)を内視鏡を用いて切除する手術です。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 5 0.80 21.00 0.00% 79.00
K610-3 内シャント設置術 3 6.00 25.00 0.00% 77.33
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 3 1.67 12.33 0.00% 86.33
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 2 0.00 0.00 0.00% 73.00
K8034 膀胱悪性腫瘍手術(全摘(回腸又は結腸導管利用で尿路変更を行う)) 2 2.00 30.00 0.00% 72.5
泌尿器科で1番多い比較的早期の膀胱癌に対する膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)は、尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します。2番目は内シャント設置術で、透析に必要な血液を静脈から取り出すために前腕部において動脈と静脈をつなぎ合わせて、動脈から静脈へ直接血液が流れる通り道をつくる手術です。3番目に多い経尿道的尿管ステント留置術は、腎臓と膀胱をつなぐ管である尿管が腫瘍や結石などで狭くなったり塞がってしまったりする状態を改善するための治療です。
消化器・肝臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 189 0.55 1.51 0.00% 68.45
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 39 3.87 12.21 7.69% 81.85
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 27 5.26 13.33 7.41% 76.93
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) 22 0.50 2.36 0.00% 69.05
K654 内視鏡的消化管止血術 18 1.94 12.83 5.56% 72.83
消化器・肝臓内科で特に多い内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術は、大腸の腫瘍(ポリープ)を内視鏡を用いて切除する手術で、29年度において当院で最も多い189件実施しました。
2番目の内視鏡的胆道ステント留置術は、良性の胆管狭窄や、膵頭部癌などの影響で悪性胆道狭窄のときに実施され、ステントという金属製の管を胆道や胆管の狭くなった部分に入れて拡げる手術です。3番目の内視鏡的乳頭切開術は、内視鏡下で十二指腸にある胆汁排泄口を切開することにより、胆管にある結石を排出しやすくする手術です。
腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 31 5.87 20.26 0.00% 71.00
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 14 15.43 56.50 0.00% 74.43
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 13 6.00 10.00 0.00% 54.62
K654 内視鏡的消化管止血術 3 8.67 34.67 0.00% 61.67
K775 経皮的腎(腎盂)瘻造設術 3 10.67 60.67 0.00% 78.67
腫瘍内科で1番目、2番目に多いのは、抗がん剤治療を安全に行うために抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置と中心静脈注射用植込型カテーテル設置です。3番目に多い腹水濾過濃縮再静注法は、肝硬変やがんなどによって貯まった腹水を濾過濃縮して、アルブミンなどの有用なタンパク成分を回収する治療法です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 1 0.03%
異なる - -
180010 敗血症 同一 5 0.15%
異なる 1 0.03%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 11 0.33%
異なる - -
医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして示された感染症および合併症の発生率を示したものです。最も医療資源を投入した傷病名と入院のきっかけとなった傷病名が同じ場合を「同一」、異なる場合を「異なる」と分けて表示しています。
※患者数が0の場合は「-」を表示しています。
【定義】
◆発生率:期間中に退院された全患者さんのうち、該当傷病名が最も医療資源を投入した傷病名となった患者さんの割合です。
◆DIC(播種性血管内凝固症候群):何らかの原因によって血液の固まる力が高まり、全身の細小血管や毛細血管で血栓が多発し臓器不全や出血傾向がみられる重篤な病気です。
◆敗血症:感染症などによって血液中に病原体が入り、重篤な全身症状を引き起こす病気です。
◆真菌症:真菌が身体のバリアを越えて定着することによって引き起こす感染症です。
◆手術・処置などの合併症:手術後の出血や創部感染など、治療をしたことによって起こる症状です。
【解説】
手術・処置等の合併症の内訳は次のとおりとなっています。(術後感染症・術後吻合部狭窄・術後異物体内遺残・人工関節脱臼・薬物性ショック)
更新履歴
2018/9/27
平成29年度病院指標を掲載しました。