キャンサーボードの開催について(3/10)

2017/03/22

がん診療連携推進病院の指定を受けている当院では、がん患者さんの病態に応じたより適切ながん医療の提供ができるように、毎月1回、医師、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の医療スタッフが参集し、がん患者さんの診断や治療方針を検討しています。

【開催報告】CancerBoard No.21

第21回 Cancer Board

1.製品説明: 「ゾーフィゴ静注」

 ゾーフィゴは、骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌に対する有効性が確認された世界初のα線放出放射性医薬品であり、国際共同第III相臨床試験において、症候性骨転移を有する去勢抵抗性前立腺癌患者に対し、プラセボと比較し、全生存期間、症候性骨関連事象発現までの期間を有意に延長する事が確認されている。主成分である塩化Ra223は骨転移部位に取り込まれ、高エネルギーのα線を放出する事により、高い抗腫瘍効果を発揮するが、一方でα線の組織内飛程は凡そ細胞10個分未満であり、周辺正常組織に対する作用は限定的であるため、副作用の少ない治療が可能であると考えられる。                                                                                                       

2.「ゾーフィゴ静注」の取り扱いに関する講習会①     

 RI内用療法はI131や、Sr89など主としてβ線を放出する核種が用いられてきた。β線はDNA二重鎖のうち一本のみを切断する位の力であるが、α線は二本鎖切断ができる。これによりDNA修復メカニズムが非常に働きにくくなり、またα線は酸素依存性、細胞周期依存性も低く、このような事からα線では非常に高い抗腫瘍効果が期待できる。透過力の観点ではβ線(電子)の組織内飛程距離は数mmであるのに対して、α線(He原子核)は100µmと短いため、α線は周辺正常組織である骨髄への影響が少ない特性がある。                        

 このほか,塩化Ra223による内用療法についての汚染管理や治療室からの退出基準、適正治療の為の運用、責任体制を明確にした医療体制の構築についても紹介された。  

 現時点で三重県下においてRI内用療法として塩化Ra223の取り扱いが出来る施設は限られており、伊賀・名張地区において施設基準に到達できる医療機関は当院のみであるため、多くの患者の治療に貢献出来る可能性がある。

3.地域がん登録の入力状況について

4.その他

 ・次回開催予定日:平成29年4月14日(金)15時より

 次回も引き続き、放射線内用療法医薬品「ゾーフィゴ静注」の取り扱い講習会を予定しています。多数のご参加をお願いします。

地域がん登録入力状況およびNCD入力件数について

2017/03/13

これまでの地域がん登録入力状況およびNCD入力件数は下記のとおりです。
当院の状況は、月1回ほど更新いたします。

地域がん登録入力状況

がん登録(2月)地域がん登録状況(平成29年2月)

NCD入力件数

NCD入力件数(平成29年2月)NCD入力件数(平成29年2月) 

新規がん登録の定義

  1. 当院で初めて癌と診断された患者に対する登録。
  2. 他院から当院へ紹介され治療を開始した患者に対する登録。
  3. 他医において初回治療後、当院にて新たな癌を診断した患者に対する登録。

がん患者データ出力先

  1. 電子カルテからのがん病名(癌、がん、ガン、悪性、腫、腫瘍、疑い)のついた患者データの抽出。
  2. 医事システムからの手術コードデータからの抽出及び電子カルテからの手術データの抽出。
  3. 病理検査からの病理依頼リストからの抽出。

キャンサーボード開催について(2/3)

2017/02/23

がん診療連携推進病院の指定を受けている当院では、がん患者さんの病態に応じたより適切ながん医療の提供ができるように、毎月1回、医師、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の医療スタッフが参集し、がん患者さんの診断や治療方針を検討しています。

【開催報告】CancerBoard No.20

第 20 回 CancerBoard
1.製品説明:「ゴナックス皮下注用」
 前立腺ガイドライン2016において、ゴナックスは一次ホルモン療法において推奨グレードBで記載された。ゴナックスを投与する際には、注射部位反応の有害事象に対するマネジメントが必要だが、海外第Ⅲ相試験において他薬効群と比較して早期にPSA値等を低下させるなどの有用性が示された。また、専用溶解液添付製品の新発売により、調整時の利便性向上も期待される。
2.ミニレクチャー:「癌と栄養」 奥川医師
 当院では2月より、がん患者の栄養教育入院プログラムを開始する予定であり、患者教育の内容について紹介された。
 がん患者は、低栄養となることが多く、60〜80%の割合で生じ、特に上部消化管のがんで多くみられる。低栄養の患者では、抗がん剤の副作用が出やすくなったり、効果が十分に発揮されない場合がある。また、栄養療法は、手術、化学療法、緩和の全ての場面において重要な役割を果たす。
 低栄養はがんに伴う食欲不振やがん悪液質によって生じる。また、がん悪液質の状態になると、がんから様々な因子が放出され、骨格筋の減少や食欲不振、味覚異常、倦怠感などを生じる。
 これらのことから、当院では、多職種による早期からの栄養サポートを行うため、栄養教育入院プログラムを開始することとなった。がん悪液質の早期発見のためのインボディによる筋肉量や浮腫の測定や、悪液質の進行に関与する炎症反応をおさえる栄養剤の提供などを予定している。
3.地域がん登録の入力状況について
4.症例検討:「びまん性肝転移像を呈し急性肝障害を併発後、興味深い臨床経過を示した悪性リンパ腫の一例」 田中光司医師
 84歳男性、右季肋部痛を主訴とし来院、CTにて、多発びまん性肝腫瘍、膵腫瘍、頸部リンパ節転移、骨転移が疑われたが、通常の膵がんとは所見が合わず、悪性リンパ腫など他疾患の可能性も考慮する必要がある病態であった。その後、胸椎より生検が行われた結果、CD20(+)、CD79a(+)、CD3(-)、CD5(-)のB細胞悪性リンパ種と診断された。
 細胞診の最終結果が出る前に肝不全による全身状態の低下がみられたため、緩和目的でリンデロン4mgを投与したところ、全身リンパ節病変や肝・脾・骨病変の著名な縮小がみられた。その後、全身状態も改善したため、化学療法目的で他院へ転院となった。
5.その他
 ・次回開催予定日:平成29年3月10日(金)15時より
 次回は、5月頃より、当院で使用予定となっている放射線内用療法医薬品「ゾーフィ  ゴ静注」の製品説明及び取り扱い講習会と中西研修医からの症例検討を予定しています。多数のご参加をお願いします。

キャンサーボード開催について(1/13)

2017/01/20

がん診療連携推進病院の指定を受けている当院では、がん患者さんの病態に応じたより適切ながん医療の提供ができるように、毎月1回、医師、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の医療スタッフが参集し、がん患者さんの診断や治療方針を検討しています。

【開催報告】 Cancer Board No19

 

第19回 Cancer Board  

 

1.製品説明

 「神経内分泌腫瘍におけるアフィニトール、サンドスタチンの適正使用について」  

 神経内分泌腫瘍におけるアフィニトールの有効性を示したRADIANT試験とサンドスタチンLARの有効性を示したPROMID試験について解説された。

 アフィニトールは神経内分泌腫瘍の全ての領域で適応が拡大になっているが、サンドスタチンLARは消化管神経内分泌腫瘍に限定されての適応であるため、留意する必要がある。

 

2.ミニレクチャー

 「癌と神経系」    北原 神経内科センター長

 癌と神経系について、癌の神経系への転移、直接浸潤と癌の遠隔効果、可逆性後部白質脳症について症例を交えながら解説された。

 転移性脳腫瘍は、肺癌で特に多くみられ、脳圧亢進による場合は頭痛や悪心、嘔吐を、局所進展による場合は、てんかん発作、片麻痺、失語症などの症状がみられる。脳転移の治療は、転移・原発性どちらにもガンマナイフが行われることが多い。脳実質以外の転移には、骨転移、硬膜転移、頭蓋底転移などがあり、それぞれ、麻痺や癌性髄膜炎、多発性脳神経麻痺などを起こすことがある。

 傍腫瘍性神経症候群は、担癌者に自己免疫的機序により起こる神経障害であり、病初期から特徴的な抗体が産生される。

 可逆性後部白質脳症症候群は、急激な血圧上昇で発症することが多く、頭痛から数日の経過で意識障害、痙攣、視覚障害などを生じる。背景因子としては、キロサイド、ビンクリスチン、ジェムザール、アバスチンなどの抗がん剤投与により引き起こされることが報告されている。その他、膠原病、自己免疫疾患、頭部外傷、血液系腫瘍などで起こる場合もある。

 当院では、肺癌の化学療法の患者が増えているため、脳転移や可逆性後部白質脳症症候群に注意して治療を行っていく必要がある。

 

3.地域がん登録の入力状況について

 

4.緩和ケアチームについて(別紙参照)

 緩和ケアチームのメンバーや今後の活動について、田中光司医師から報告された。

 

5.その他

  ・次回開催予定日:平成29年2月3日(金)15時より

 次回は、三重大学 井上医師によるミニレクチャーと田中光司医師からの症例検討を予定しています。

 

面会制限について

2017/01/18

 平成29年1月17日(火)現在、三重県伊賀管内においてインフルエンザ注意報が発令されていますので、入院中の患者さまをインフルエンザ感染からお守りするため、当分の間、入院患者さまへの面会をお断りさせていただいています。申し訳ございませんが、ご理解いただきますようお願いします。

麻酔科医師の募集について

2016/10/04

麻酔科医師を募集します。

本院の診療科は、現在、内科、消化器・肝臓内科、腫瘍内科、循環器内科、神経内科、小児科、外科、肛門外科、脳神経外科、整形外科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、泌尿器科、放射線科、麻酔科、救急科です。

学閥には問われず勤務いただいておりますので、お気軽にご相談ください。

募集内容
人数 1名
役職 手術室部長
勤務体系

月曜日〜金曜日(8:30〜17:15)

※時間内の麻酔をお願いします(時間外なし)

※救急対応あり、夜間当直なし

応募条件 麻酔科標榜医 
業務開始予定日 平成29年1月1日 
給与

医師免許取得後 5年目  標準年俸 約1,250万円

医師免許取得後 10年目  標準年俸 約1,500万円

医師免許取得後 15年目  標準年俸 約1,600万円

医師免許取得後 30年目  標準年俸 約1,800万円

※手当て(扶養・住居・通勤・時間外・特殊)は別途支給

交通費 

実費支給(タクシー使用不可) 

自動車通勤可、無料駐車場あり

宿舎等 市内の賃貸住宅を利用可能(費用約1万円)
休暇 年次有給休暇20日、夏季休暇5日、年末年始休暇あり(行政の規定による)
学会出席 可(出席費用は院内規定に基づき支給)

お問い合わせ

 担当 病院総務課
 電話:0595-24-1111
 Fax:0595-24-1565
 E-mail:byouin-soumu@city.iga.lg.jp

正規職員(薬剤師・管理栄養士)の募集について【締切 11月21日】

2016/10/03

平成29年4月1日採用の正規職員を募集します。

募集職種は、薬剤師・管理栄養士です。

 

受付期間:平成28年10月3日(月)から平成28年11月21日(月)まで

試験日時:平成28年12月2日(金)

      時間等は応募された方に後日お知らせします。

 

詳しくは、「平成28年度伊賀市職員募集要項」をご覧ください。

 

(薬剤師)平成28年度採用募集要項 (薬剤師)平成28年度採用試験受験申込書
(管理栄養士)平成28年度採用募集要項 (管理栄養士)平成28年度採用試験受験申込書

 

看護師(正規職員)募集【第4回締切 平成29年1月10日】

2016/10/03

【募集人数】

20人程度

【対象者】

昭和32年4月2日以降生まれで、看護師(婦・士)免許を持っている人または、平成29年3月までに取得見込みの人

【選考試験日】

平成29年1月20日(金)午後 ※時間などは応募者に後日お知らせ

【試験会場】

伊賀市立上野総合市民病院

【選考方法】

作文試験、面接試験

【採用予定日】

平成29年4月1日

【給 与】

基本給、看護師確保手当、病院勤務手当、夜間看護手当、扶養手当、通勤手当、住居手当 など

【勤務形態】

休日勤務、夜間勤務を伴う交代制勤務

【休 日】

4週8休制

【その他休暇】

年次有給休暇、特別休暇、病気休暇、介護休暇 など

※育児休業制度、部分休業制度も整備

★託児所も併設しているので、お子さんがいる人も安心して働けます。

【病院見学】

随時受付  ※お気軽にお問い合わせください

【応募期限】

第4回締切 平成29年1月10日(火)まで

【提出書類】

平成28年度伊賀市職員選考採用試験受験申込書

※外国籍の人は住民票など在留資格を証明する書類の提出が必要

 

詳しくは、募集要項をご覧ください。

平成28年度伊賀市職員選考採用募集要項(看護師)

平成28年度伊賀市職員選考採用試験受験申込書

 

【申込先・問い合わせ】

〒518-0823 伊賀市四十九町831番地 

上野総合市民病院事務部病院総務課  電話 0595-41-0065