キャンサーボードの開催について(6/2)

2017/06/02

がん診療連携推進病院の指定を受けている当院では、がん患者さんの病態に応じたより適切ながん医療の提供ができるように、毎月1回、医師、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の医療スタッフが参集し、がん患者さんの診断や治療方針を検討しています。

【開催報告】CancerBoard No.24

第24回 Cancer Board

1.製品説明:「エヌケーエスワン配合OD錠」

 5月24日、エヌケーエスワン配合OD錠が、結腸・直腸癌、非小細胞肺癌、手術不能又は再発乳癌、膵癌、胆道癌の効能を取得し、先発品と同様となったことが報告された。
 また、製品概要や安定性試験、溶出試験、生物学的同等性試験の結果などが報告された。

2.ミニレクチャー:「DPC制度の概要」

  平成28年現在、DPC病院は、1667病院あり、DPC制度の対象患者は一般病床のみである。DPC請求の仕組みとしてまず、患者の疾患と行った医療行為の組み合わせに対して、DPCコードの選択をする。DPCコードごとに入院期間Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが設定されており、在院日数が長くなるにつれて、3段階で点数が下がる仕組みである。また、DPC請求では、医療機関の実績に対するインセンティブとしての係数の機能評価係数Ⅱなどの様々な係数、入院日数、DPCコードの掛け算で算定する。今後、暫定調整係数がなくなった今、8項目で構成されている機能評価係数Ⅱを高めていくことが、病院の収益維持に必要である。
 診断群分類の解説では、DPCは国際疾病分類を基本とし、最も資源を必要とする傷病名を選ぶことが重要である。コーディングの重要性では、サンプルの3症例を使い、肺炎、誤嚥性肺炎でいくつもに枝分かれする説明があり、それぞれに合うコード選びの重要性の説明があった。
 また、胃の悪性腫瘍、直腸肛門の悪性腫瘍では、エルプラット、オプジーボ処方の場合を用いて、ツリーと呼ばれるコードの選択肢の中から出来高算定と包括算定があることなどが説明された。

3.地域がん登録の入力状況について

4.その他

  •  次回開催予定日:平成29年7月7日(金)15時より

 次回は、整形外科、新谷医師によるミニレクチャーと消化器・肝臓内科からの症例検討を予定しています。