キャンサーボード開催について(1/13)

がん診療連携推進病院の指定を受けている当院では、がん患者さんの病態に応じたより適切ながん医療の提供ができるように、毎月1回、医師、看護師、薬剤師、検査技師、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の医療スタッフが参集し、がん患者さんの診断や治療方針を検討しています。

【開催報告】 Cancer Board No19

 

第19回 Cancer Board  

 

1.製品説明

 「神経内分泌腫瘍におけるアフィニトール、サンドスタチンの適正使用について」  

 神経内分泌腫瘍におけるアフィニトールの有効性を示したRADIANT試験とサンドスタチンLARの有効性を示したPROMID試験について解説された。

 アフィニトールは神経内分泌腫瘍の全ての領域で適応が拡大になっているが、サンドスタチンLARは消化管神経内分泌腫瘍に限定されての適応であるため、留意する必要がある。

 

2.ミニレクチャー

 「癌と神経系」    北原 神経内科センター長

 癌と神経系について、癌の神経系への転移、直接浸潤と癌の遠隔効果、可逆性後部白質脳症について症例を交えながら解説された。

 転移性脳腫瘍は、肺癌で特に多くみられ、脳圧亢進による場合は頭痛や悪心、嘔吐を、局所進展による場合は、てんかん発作、片麻痺、失語症などの症状がみられる。脳転移の治療は、転移・原発性どちらにもガンマナイフが行われることが多い。脳実質以外の転移には、骨転移、硬膜転移、頭蓋底転移などがあり、それぞれ、麻痺や癌性髄膜炎、多発性脳神経麻痺などを起こすことがある。

 傍腫瘍性神経症候群は、担癌者に自己免疫的機序により起こる神経障害であり、病初期から特徴的な抗体が産生される。

 可逆性後部白質脳症症候群は、急激な血圧上昇で発症することが多く、頭痛から数日の経過で意識障害、痙攣、視覚障害などを生じる。背景因子としては、キロサイド、ビンクリスチン、ジェムザール、アバスチンなどの抗がん剤投与により引き起こされることが報告されている。その他、膠原病、自己免疫疾患、頭部外傷、血液系腫瘍などで起こる場合もある。

 当院では、肺癌の化学療法の患者が増えているため、脳転移や可逆性後部白質脳症症候群に注意して治療を行っていく必要がある。

 

3.地域がん登録の入力状況について

 

4.緩和ケアチームについて(別紙参照)

 緩和ケアチームのメンバーや今後の活動について、田中光司医師から報告された。

 

5.その他

  ・次回開催予定日:平成29年2月3日(金)15時より

 次回は、三重大学 井上医師によるミニレクチャーと田中光司医師からの症例検討を予定しています。